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Spineマニュアル・小技集④ ~初心者でも分かり易かったらいいのに~

皆さん、こんにちは。

 

学生時代、某『奇妙な冒険』大好きな女の子が、
メイク直しをしてる最中、

『オラオラオラオラオラァッ!』

と、某何とか太郎さんのノリで、
気合入れてパフしているのに便乗してみたものの

『無駄無駄無駄無駄無駄ァッ!』

と返してしまい、彼女のすさまじい形相に
時の止まるのを感じた男、齋藤です。

とりあえず、あの子との時間は、
10秒どころか15年ばかり止まってます

 

 

さて、ふと気が付けば第4回目とかですよ。
このまま進めていいのかという不安と
面倒臭さが脳裏を行き交う中、

 

 

 

 

 

『いいからやれ』

 

 

 

 

 

という天の声が落雷のごとく落ちてくる前に
今日の授業を始めます。テストには出ません。

 

で。

アニメーションです。

艱難辛苦を乗り越えて、
いよいよアニメーションをさせる段階まで来たわけです!

ですが。

 

 

 

 

 

 

 

どんなアニメーションを作るか考えてませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

単純に動かせばいいって話なら、
骨格の心配をしなきゃいけない状態でいいなら
いくらでも作れると思います。

でも、世に出す事のできる
アニメーションをさせるって事は、
見てる人が納得できる動きを作るって事です。

 

 

 

 

うーん、うーん。

 

 

 

 

……実はこの子。

01
元々Live2D用に作られたので、
あんまり複雑な動きをさせられるようには
できてないのです。

 

 

 

 

 

走るとか。

 

 

 

 

 

剣を振るとか。

 

 

 

 

 

無理だから(キリッ)

 

 

 

 

 

 

なので、さらっと
待機モーションを作ってみようと思います。

待機モーションと侮るなかれ。
自然に、そして時間をかけずに作るには、
それなりに知識や技術を要するものなのですョ(キリッ)

01
ではコチラ、前回の状態から。

01
この左上の『SETUP』をクリックすると

02
『ANIMATE』に切り変わります。
ここからアニメーション付けを行っていくことができます。

 

この下に現れたこの部分

03
ここをSpineでは『ドープシート』と呼びますが、
他のソフトではタイムラインとか言われますね。

09
横に伸びている数字が経過時間。『フレーム』とも言います。
基本的には30フレームで1秒。60フレームで2秒。
ここに適した場所に『キー』と呼ばれるものを打っていくことで、
動きをつけていく事になります。

細かいことは進めながら紹介していきましょう。

 

あと、事前準備として、

05
この『自動キー』を青くしておきます。
説明は後程。

 

さて、モーションを作る時の基本的な考え方として、

 

どこから動かそうか?

 

という概念から始めるのがいいと思います。
そして、今回のその答えは、

 

全身を動かす原動力となる場所

 

です。

待機モーションってのは、
つまり動かないで『ぼさーーーーーっっ』
突っ立ってる状態。

ですが、人の体は銅像のように
まーったく動かないはずがないですよね。

 

 

 

 

 

『お前何してんの?』

 

 

 

 

 

 

『心臓動かしてんの』(ドヤッ)

 

 

 

 

 

 

……小学生の、あほぅーなこのやり取りは、
実に待機モーションの原点を語った
良いやり取りではないかと今にして思うわけですが。

 

生きている人なら、必ず心臓が動いています。

 

これが原動力。

そして心臓が動いているという事は
肺が動いて、外部から酸素という栄養を常に取り入れて、
血液に乗せて全身にそれを運ぶという事。

つまり、

 

肺が動く=呼吸してます。

 

心臓の動きは肉体的にはあまり大きくは見えませんが、
この肺の動きは、風船が体の中で膨らんだり縮んだりの動き。

これは肉体に顕著に表れます。
止まっているならなおさら目立つ動きです。

ではここから始めてみましょう。

06 06
このキャラは上半身が、このように動きます。
本当はさらにお腹の上である胸が動くようにしてあげるのが一番なのですが、
まぁパーツの都合なんてものは、このお仕事ではいくらでもある話

なので、この上半身の『body』パーツを動かしましょう。

息を吸うと、胸が膨らみます。
吐けば、戻ります

この動きを再現するためには、
『スケール』を操作するが適していると思います。

08
『スケール』を選択。

09
そして0フレーム目をクリックして

10
とりあえずこの『スケール』の横の鍵マークのボタンを押します。

11
緑から赤くなりました。

12
そしてドープシートには赤いモノが打たれました。
これが『キー』です。

このキーというのは

『ここに来たらこの内容を実行するんだぜ』

という目印です。
まぁ、とりあえずそういうものだとご把握くださいまし。

 

で、人の呼吸の間隔ですが、当然個人差はあるんですが
大体『2秒』で『吸って吐く』が行われれば自然に見えると思います。

走った後で呼吸が荒いとかだったら1秒にしたり
深呼吸してるとかなら逆に4秒とか。
それはその状況次第って事で。

 

で。

さっきも言いましたが、Spineのデフォルトの設定では
30フレームで1秒です。60フレームで2秒。

ドープシートのここが60進むと、このキャラを2秒動かすことができます。

……説明難しいな。
言ってて良く分かんなくなってきたので実践。

 

 

 

 

 

 

操縦は体で覚えるんだ!
シータそこ(女空賊の名言より)

 

 

 

 

 

 

 

吸って膨らむ動きをつけます。

13
まず、ここ――Axisがローカルであることを確認。

1秒で息を吸う。
つまり、30フレーム目で膨らむ動きをつけるという事。

15
30フレームを選択して、
スケールの数字を『1.01』にしましょう。
2つの数字を両方共です。

ちなみに左がX軸、右がY軸を操作しますが
今回は等倍に大きくするので同じ数字でOK。

で、1秒後――2秒の場所で息を吐き切る。

16
60フレームを選択して、
スケールの数字を『1』にします。
同じく2つの数字を両方共です。

そして再生させてみましょう。

 

17
このビデオデッキなどで
おなじみの三角マークが当然再生マーク。
クリックすると……

18
この青い線――『再生ヘッド』と呼ばれるものが動きます。
どのフレームを画面上に表示しているかは、
この再生ヘッドの位置によって決まります。

 

で、キャラの動きについてですが。

20
0~30フレームで『body』が膨らんで、
30~60フレームで元に戻る動きが見えたと思います。
……絵だけだとさっぱり分かんないですけど。

0~30フレームの間で、『body』は1.01倍になっています。
このフレームの間で、0フレーム目のスケールキー『1』から、
目には見えないもっと細かい数字が、
1フレーム再生ヘッドが進むごとに均等に加算されて行って
30フレーム目のキー『1.01』になります
(Spine上ではスケールは小数第3位以下は表示されません。)

これを『キーが補間された状態』と言います。
このため再生を途中で止めても、その変化の途中がちゃんと表示されます。

Spineではこのようにキーとキーの間が
自動的に補間されるので、アニメーションが付けやすいんですね。

 

20
さてその動きが付いたのはいいんですが、
よく見ると、頭や腕なども一緒に大きくなってしまっています。

胸が広くなるんですから、肩の位置が動いて
腕も動いて見えるようになるのは当然なんですが
大きくなるのとは話が別です。

 

 

 

 

 

 

 

息吸ったら頭が膨らむとか、ナニ人ですか。

 

 

 

 

 

 

 

そもそも人ですか。

 

 

 

 

 

ボーンの構造上、頭や腕は、胸の子になります。
そのため、親である胸が動けば、子も同じ動きをするのが
ボーンアニメーションの基本です。

ですので、これを直します。
これを直す方法は二つあります。

21
一つはSETUPに戻って、子のボーンのここにある
スケールのチェックを外すこと。

手っ取り早いんですが、何かの都合で、
親と一緒に大きくなったりしてほしいと思う時も
ありますので、必ずしもこれが最善じゃないんですよね。

ではもう一つのやり方。
数字を調整する方法に行きましょう。

22
とりあえず頭。
『head』のボーンを選択します。

23
そして0フレーム目でスケールの鍵マークを押して、
またここにキーを打ちます。

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そして30フレーム目を選択してスケールを見ると『1』になっています。

25
これを『0.99』にしてみてください。
胸を『0.01』大きくした分を、差し引いた数字です。

そして60フレームで、もう一度スケールに『1』を入力します。

これで動かしてみると。

頭の大きさはそのままで、
胸が大きくなるのに合わせて頭が上に動きます。
これが目的の動きです。

同じことを左右の腕に行ってみましょう。

 

ちなみに。

26
マウスをドープシート上でドラッグすると、
キーを選択できるようになります。
ドラッグして現れた四角で、複数のキーを囲めば、
全部選択できます

そして、この状態でCtrl+Cを押せば、
キーの状態をコピーできます
今の頭のスケールのデータをコピーしときましょう。

 

27
で、右腕のボーンを選択して

28
0フレーム目に合わせてCtrl+Vで

29
貼り付けられます。
この状態で左腕のボーンを選択してあげれば、
Ctrl+Vでパッと貼り付けできますね。

 

 

やっべー、ここまでで長くなりすぎてんな。

 

 

もうひと味付けるところまで行っときましょう。

胸が膨らむと、頭が少し後ろに傾きます。
広がっている腕は少し内側に閉じるような動きにしてあげると
もう少し動きに説得感が出せます。
(※実際には、もう一手間あるのですが、今回は簡単に。)

30
腕のボーンを選択しまして。

31
『回転』を選択して。

画像上のボーンをマウスでドラッグして
適切な角度に調節します。

 

この時なのですが。

05
この自動キーが選択されていないと、動かした後、

32
この鍵マークが黄色になるのですが、
これをもう一度押して

33
赤くしないとドープシートにキーが打たれません。
自動キーが選択されていると、
動かした直後にキーが打たれるのです。

もちろん、勝手にキーが打たれてしまうという事が
過度のストレスになって過呼吸に陥る人も
いるかと思いますので、この辺はお好みで。

34
頭もささっと調整。

そんなわけで。

spear_copyy
とりあえずこんな感じになりました。
小っちゃくて動きが小さいのでちと微妙。
下半身はいじってないので容量の都合で割愛。

機能説明しながらなので
ホントにさらっとしてしまったですョ。

まぁ、

 

 

 

 

 

 

spear_copyy
ずっとこんなんしてる人、
いませんけどね!!!

 

 

 

 

 

 

 

次回は、知らないと忘れてしまいがち、
勘違いしがちな細かい機能面を
もうちょっと突っ込んで解説してみましょう。

それにしても今回は、
胸はいじくり回せたのですが。

 

 

 

 

 

26
乳をいじれなかったのが
悔やみきれぬ!(血の涙)

 

 

 

 

 

 

こんなん次回に続くとかどうなの。

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プロフィール

齋藤 啓介 Lv 39

なるほど・ザ・ワールド(デフォは時間止めっぱなし)

HP : 19 /77

SP : 1 /24

ゲームさえあれば割とどこでも生きていけるモーションデザイナー。
しかし近年発生した愛娘の無作為リセットボタン攻撃が、
防御力無視の即死級ダメージだったため、家庭用機をやや引退気味。

2016年8月現在、お気に入りはフィギュアヘッズ。
スナイパーでチキン遠距離攻撃をかましながら、
側面から弾丸をブチ込まれる。迷惑。千弦とシンディを愛でている最中。

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